ディズニー総チェック 評論

【映画記事】「ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え!」を徹底解説!【ディズニー総チェック】

2021年2月15日

 

さて今日も「ディズニー総チェック」をやっていきましょう!

ということで「ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え!」について語っていこうと思います。

 

この作品のポイント

  • 続編の強みを活かす作劇!
  • なぜ「ビアンカの大冒険」に続編を作ったのか?

「ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え!」について

基本データ

基本データ

  • 公開 1990年
  • 監督 ヘンデル・ブトイ/マイク・ガブリエル
  • 脚本 ジム・コックス/キャリー・カークパトリック/バイロン・シンプソン/ジョー・ランフト
  • 原作 マージェリー・シャープ『The Rescuers』『Miss Bianca』
  • 声の出演 エヴァ・ガボールほか

 

あらすじ

舞台は大自然が広がるオーストラリアのアウトバック。

少年コーディは数少ない貴重な鳥ゴールデン・イーグルと友達になるが、凶悪な密猟者はゴールデン・イーグルを狙っていた。

なんとか守ろうとするコーディだが、一人では無理だと悟り、世界一勇敢なネズミ、ビアンカバーナードに救助を要請。

陽気なアホウドリのウィルバーの背に乗って、救助救援協会の優秀な2匹のネズミが、最も危険な任務に挑む!

ディズニープラスより引用

ディズニーの「正史(カノン)」初の続編作品!

日本では劇場未公開という「不遇」

 

今作品は「ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ」で23作目に制作された「ビアンカの大冒険」の続編である。

2000年代のディズニーは「続編商法」で身を滅ぼすことになるのだが、それらは全て「OVA」という形でリリース。
制作も「セカンドライン」で作られており、クオリティの低さも随所に見受けられるのだが、今作は違う。

 

「ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ」制作、まさしく「正史(カノン)」として生まれた作品だ。

ただ日本では今作は「劇場未公開」という不遇な立場に追いやられている。

なのでテレビのディズニー特集でも「リトル・マーメイド」「美女と野獣」「アラジン」「ライオンキング」
それらが「黄金期」と紹介され、今作はハブられる傾向にある。

 

編集長
ただ「リトル・マーメイド」「美女と野獣」に挟まれてるのも可愛そう

 

しかも「初めて全編デジタルシステムで製作されたディズニーアニメ」なのだが、時折「美女と野獣」を「初」と紹介している番組などもあり、そういう意味でも「不遇」だ。

このように、まるで「無いことにされている」それも否めない今作品。

そんな今作についてこれから語っていこうと思う。

 

ポイント

✅色々不遇な作品であることは否めない。

続編の魅力とは?

 

一般的な「続編」の魅力とはなんだろうか?

それはやはり「派手になっている」という点では無いだろうか?

 

今作はとにかく、技術的進歩もあり、全編を通じて映像のスケールがアップしている。
冒頭オーストラリアにすむ少年、今作の実質的主人公とも言える、少年コーディーと巨大なゴールデン・イーグル「マラフーテ」の出会い、そして飛行シーン。

このド派手さには驚かされた。

前作の公開が1977年。
今作が1990年、その間のわずか13年で、ここまで「アニメ表現」が進化したのかと、その点に目を奪われてしまう。

 

編集長
当然それには「デジタル技術」の進歩が欠かせない

 

そしてストーリー面も「続編」ならではの強みを活かしている。

そもそも前述したコーディーとマラフーテの出会いで映画全体の尺70分、そのうち約三分の一を使う。
ビアンカ、バーナードの登場は開始から20分を超えた辺りになっている。

このように続編というのは、キャラ紹介が終わっている分、それだけ大胆に物語を展開するのも可能なのだ!

 

しかも個人的に「おぉ!」となったのは、前作では会議シーンのみで、組織全体像の見えなかった「国際救助救援協会」
その世界規模で、スケールの大きな組織象がみえたり、この辺りも続編らしく、前作では描けなかった点を深堀りして描いている。

 

今作品は、まさに「続編」というに相応しい、全ての面でパワーアップとまさに「正統派な続編」として成立しているといえるのだ。

 

ポイント

✅「前作」からスケールアップ、正当な「続編」

冒険と恋路

 

今作は救助を求める「コーディー」を救うためビアンカとバーナードがオーストラリアにやってきて冒険をする物語だ。

大きな柱である、「救助」という名目は前作から変わらない。
だがもう一つの軸が今作には定められている、それがビアンカとバーナードの恋の行方だ。
しかも今作は「ジェイク」という恋のライバルまで登場する。

この辺りも「続編らしい」作劇だと言える。

 

今作はとにかく「恋の面」「冒険面」であと一歩踏み出せないバーナードに我々はヤキモキさせられてしまう。
何度も「プロポーズ」しようにもタイミング悪く、すべて妨害される彼の表情のなんとも可愛そうなこと。
でも、その表情が非常にキュートにも見えてしまう。

そして恋敵ジェイクに嫉妬心を燃やすも、それが空回りしてしまう。
良いとこみせようとしても、それがうまくいかないもどかしさ、見ていてどんどん「頑張れ!」と応援したくなってしまう。

 

ただ、そんな彼のことを一番信じているのは、他でもないビアンカなのだ。

今作のヴィランである「パーシバル」にコーディ、マラフーテ共々捕まってしまう、ビアンカとジェイク。

 

ここで、一人自由の身であるバーナード。
ここまで、他の動物にもナメられっぱなしでイイとこなしの彼は、勇気を振り絞り「野ブタ」を従えようとする、このシーンは熱いものがある。
そして、勝利に貢献する流れなど、非常に無駄なく、手際よく描いている。

 

前作同様に「ダメ」だと思っていたキャラクターのおかげで「勝利」するという、誰もがカタルシスを得やすい作劇に終始しているのも「面白さが安定」している理由ではないだろうか?

 

そこからマラフーテの背に乗り家路につく、その時ようやく「プロポーズ」が出来て、ビアンカとバーナードが結ばれる。
まさしく「よかったねー」という瞬間に作品の幕が下りる。

 

ということで、この作品はとにかく「面白さ」が常にキープされている。
そういう意味で非常に手堅く作られた続編だといえる。

 

ポイント

✅とにかく「手堅く」「面白い」続編に仕上がっている。

ただ気になる点も

 

ただ、この作品には問題点もあることは指摘しておきたい。

というのも前作「ビアンカの大冒険」は「ミュージカル面」が優れた作品であった。

 

 

とくに「誰かが待っている」「明日を夢見て」というセットで成立している楽曲。
そして、「救助救援協会」という誰もがノッてしまう楽曲。

前作にあった「ミュージカル要素」が今作品では廃されており、その辺りは少々味気ない印象を持ってしまった。

 

そして「世界観」の面も少々混乱をした。
というのも、前作から引き続きこの物語は、我々の生きている世界に近い「世界観」で繰り広げられる。

そして、そこでは「動物」と「人間」は会話が出来るという世界観だ。

だからこそ「ファンタジー」と「現実」の境界線が曖昧なのが特徴だ。と前作の評論で述べた。

 

ただし今作品で前作同様、人間であるコーディーは、ビアンカやバーナードと会話できる。
だが、彼が一番、友情を深めたであろう「マラフーテ」と会話出来ない。

 

編集長
あくまでネズミとしか「会話」出来ないのか?
と思ったんだけど・・・

 

ですが、この作品でコーディーが捕まった牢にいる動物、エリマキトカゲやコアラ、カンガールと会話が成立しているなど、少々ノイズになってしまった。

 

ただ、ヴィランであるパーシバルのペットであるオオトカゲの「ジョアンナ」は喋れない分、食い意地をはったり、コミカルでキュートにすら見える。
ジョアンナが喋らないのは、いい判断だったと思うので、あまりこの点を論じたくないが、気になったといえば、気になった。

 

ポイント

✅前作は「楽曲」も良かったが、今作では新曲など用意されていない。

✅会話が成立する/しない の線引きがナゾ。

なぜ「ビアンカ」に続編を用意したのか?/「地獄の門」が開かれた!

 

ということで、非常に「続編」らしい作劇で、満足する仕上がりになっている今作。

だけど一つの疑問が浮かぶ。
「何故”ビアンカ”に続編を作ろうとしたのか?」

この点を考えると、やはり「一番続編が作りやすそう」という点が挙げられる。

 

ここまで制作された作品は、どれもきれいに完結しており、普通に考えれば「続編」を作ろうとは思わないが・・・。

 

編集長
普通に考えて「白雪姫」「ピノキオ」「シンデレラ」
などに続編を作ろうとはしないよね!
(2000年代 その判断のダガが外れて、「誰得」な続編を乱立するのだが)

 

「ビアンカの大冒険」は元々地味な作品(いぶし銀)だが、「救助救援協会」の設定など、いくらでも続編を作れる可能性を秘めていた。
恐らくそういう理由で続編が制作されたのではないか?

 

そして、今作のある程度の成功。(元々が地味な作品ではあるが)
それが、悪い方向に認められてしまい、ディズニーは判断を見誤り「誰得」な続編を乱立するなど、自らで自らの価値を暴落させる暴挙に出る。

 

今作の一定程度の成功、つまり僕も先程述べたように、ある程度「面白く見れた」という反応。
そういう反応を示した観客が多かったこと、それが「地獄の門」を開くキッカケに、もしかしたらなったのかも知れない。

 

そう思うと、ある程度面白いというのが、少々「罪深い」と言えるのかも知れない・・・。

 

ポイント

✅今作が「一定程度面白い」それが、「続編乱立」を招いた可能性も否定できない。

今作品を振り返って

ざっくり一言解説!!

スケールアップした「正当な続編」ただし、それが後の悲劇を招いたのか?

ある程度の「クオリティ」の作品が出来たことで、後に「続編乱立」という暴挙に出たのかも・・・

まとめ

 

もともと地味・いぶし銀な作品だった「ビアンカの大冒険」
その続編は前作からスケールアップしているなど、正しく作られた「まさに続編」という作りになっており、楽しめる作品だった。

 

バーナードとビアンカの「恋の行方」など見どころも多い作品だといえる。

またデジタル制作されたことで、アホウドリ航空の飛行シーンなどが(前作も相当魅力的なシーンになっていた)今作はさらに魅力がマシマシになっており、技術の進歩を感じた。

 

まぁ設定上、気になる点や、「音楽面」の魅力減など気になる点もあったが、概ね続編として満足できる仕上がりになっていた。

 

編集長
評論するには難しい「普通におもしろい」という仕上がりになっていたといえる

 

ただ、元々「地味め」な作品で、ある程度の「手応え」を掴んでしまった。
それが元で「地獄の門」が開いたともいえる・・・。

この後に悪夢のように乱立する「続編」
それで自らの首をしめるディズニー。

そんな「自滅の刃」のキッカケにもしかしたら今作はなったのかも知れない・・・。

 

まとめ

  • 正当な続編。
    続編らしい作劇がおもしろい!
  • 今作の成功が「地獄の門」を開いた可能性も。

ということで読了お疲れさまでした。
次回は大ヒット作「美女と野獣」です!

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