
今日も「ディズニー総チェック」です。
ということで「おしゃれキャット」について、語ってきます!!

この作品のポイント
- 「わんわん物語」と比較すべし!
- ダッチェスのメンタルが「鋼」
どんな状況でも、いつもどおりのメンタルを保つのは、流石!
子猫たちのお家での過ごし方🐈🐈🐈
— ディズニー・スタジオ(アニメーション)公式 (@DisneyStudioJ_A) January 24, 2021
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目次
「おしゃれキャット」について
基本データ
基本データ
- 公開 1970年
- 監督 ウォルフガング・ライザーマン
- 脚本 ラリー・クレモンズ/ヴァンス・ジェリー
- 原作 トム・マクゴーワン/トム・ロウ
- 声の出演 エヴァ・ガボール/フィル・ハリス
あらすじ
舞台はパリ。
心優しく風変わりな大金持ちの老婦人が全財産を残す相手として選んだのは、気品溢れる猫のダッチェスと三匹の子猫たちだった。
ところが、欲深くおっちょこちょいな執事が、遺産欲しさに猫たちの誘拐を企てる。
今やダッチェスたちの運命は、やんちゃな野良猫トーマス・オマリーと仲間のジャズ猫たちにかかっている。
ディズニープラスより引用
「わんわん物語」からのアップデート

語られる物語は「ほぼ」同じ!
今回の作品は、「わんわん物語」とその「物語構造」がほとんど同じというが特徴だ。
「ボンファミーユ婦人」に、たっぷり愛を注がれ育った「ダッチェス」と3匹の子猫「マリー」「トゥルーズ」「ベルリオーズ」
この母子の4匹が「遺産相続」を狙うエドガーによって家から連れ去られ、捨てられてしまう、というところから物語が始まる。
そして、全く知らない土地で、野良猫の「トーマス」と出会い、協力してパリを目指す、そうしたロードムービー的物語。
それと、ダッチェスとトーマスが惹かれ合う、恋愛物語が同時に描かれている。
この物語の構造はまさしく「わんわん物語」と同じだと言っても過言ではない。
そして、最終的に目的地にたどり着き、エドガーを退けたダッチェスたちと、トーマスが婦人に気に入られ、同じ屋根の下暮らすことになる。
つまり飼い主にも受け入れられる。
その結末までも似通っているのだ。

ただし、個人的には「結末」のさらに先、婦人の取った行動こそ、「わんわん物語」から大きな変化をしている。
個人的には、こちらの作品の方が「アップデート」されていると感じた。
その点を中心に語っていきたいと思う。
莫大な遺産の使いみち
この作品で4匹の母子猫が捨てられるキッカケになったのは、婦人の莫大な遺産の相続権を巡る事に端を発する。
婦人は身よりもないので、その遺産を「猫」に与えようとする。
そのことに、長年世話をしてきた執事エドガーは憤慨し、「猫」を排除しようと画策する。
このエドガーという人間は、とはいえ長年世話をしてきた猫に情も移っているので、「毒薬」などを餌に混ぜて殺害するなどせず、「睡眠薬」で眠らせて、遠くの地で捨てようとするのだ。
この辺りのエドガーの人間臭さ、彼のドタバタな行動など、非常に笑える場面でもあり、今作の一応の悪役とはいえ憎めない存在と言えるのだ。

「ペット」の遺産相続について
ちなみにこの、ペットに遺産相続させるという事案。
何もフィクションだけの話ではない。
現実にも発生している事案でもあり、アメリカでは「遺産相続」の権利が認められている。

「金持ち」のペットがいると考えると・・・。複雑でもある。
だが、この物語は「遺産」の使いみちが最後に変化するのだ。
それは、婦人がパリ中の野良猫を保護する団体を作るために「遺産」を使うことに決めるのだ。
これは、ダッチェスをトーマスや、彼の仲間「ジャズネコ隊」が体を張って助けた、そのことを婦人が知ったからだ。
つまり、今作品の出来事を通じて、婦人は、自分の目の前の猫だけではなく、街中の猫に目を向けることになるのだ。
これは先日の「わんわん物語」評論で、「トランプ」は飼い犬に再びなることが、幸せなのか?
という点に若干しこりが残る、と述べた。
それは野良犬仲間たちと離れること。
そして、彼が愛した自由を失っても、自分らしく生きられるのか? という疑問。
もっとハッキリいうと、「お前だけいい目みて、いい気なもんだ感」「抜け駆け感」が生じた。
だが、今作では婦人が、自分の猫だけに「遺産」を遺すのではなく、生きている間にも率先して「猫を保護する」という活動をしていこう、そのために「資産」を使おうと決意するのだ。
つまり「抜け駆け」ではなく、トーマスの活躍が、今後の街中の野良猫に希望を与える活躍であったと描かれるのだ。
そこが個人的には、「わんわん物語」以上に今作品のオチが「良い」「アップデート」されていると感じる点だ。

今作では、「野良猫」たちのことも気にかけてくれている。
それが個人的には良かった! と思った。
とにかく楽しい「猫」の活躍/どこにいても崩れない「鋼のメンタル」
今作の一番楽しいシーンは、満場一致で「ジャズネコ隊」の演奏シーンではなかろうか?
特に「みんなネコになりたいのさ」は画面で繰り広げられる愉快さ、そして楽曲のキャッチーさも含めて非常に上がってしまった。
ちなみに今作では「ダッチェス」たちのシーンでは「クラッシック音楽」「格式ある音楽」がBGMとして流れるが、対局の「野良猫」「トーマス」たちのシーンでは「ジャズ」が流れる。
つまり今作は「耳=サントラ」でも、対局の表現がなされているのだ。
さらに自分は今作で、ダッチェスの、どんな場所でも失われぬ「気品」
それを貫く「鋼のメンタルの重要」さを学んだ。
見ず知らずの土地に捨てられて、そこで初めてトーマスと出会ったときでさえ、「おしゃれ」を欠かさず「毛づくろい(通称「んぺんぺ」)」ダッチェス。
そのあまりの余裕さに、すこし「危機感」を持て、と言いたくなったが、逆にどんな苦境でさえ「普段通り」振る舞う。
それこそが、最も苦境を乗り越える為に必要な、心づもりなのかも知れない。
やはり焦らず、普段通りのメンタルで危機に立ち向かう、それが最も大事なのだ。
ちなみにダッチェスたちがネズミの「ロクフォール」を襲わないのも、「そこらのネコとはちがうのよ」という気品さを描いているとも言える。
そんな「鋼のメンタル」を持つダッチェス。
家族とともに、トーマスとパリを目指す道中で少しずつ、真反対の存在に惹かれていく。
そして、先程「サントラ面」でも対局だと言ったが、ある意味でその思いが盛り上がるマンションのシーンで、ダッチェスの「ハーブ演奏」と「野良猫」たちのジャズが融和して演奏される。
そのことで、実は2匹が惹かれ合っているのを表現している。
非常に気配りの効いた演出もなされているのだ。
今作を振り返って
ざっくり一言解説!!
どんな時も「普段どおりのメンタル」こそ大切!!
危機的状況でも平常心が大切!!
まとめ
今作の、他の「野良猫」を見捨てないという結末は、個人的に「わんわん物語」でトランプに抱いた「抜け駆けした感」というのを払拭してくれる、個人的にはナイスアップデートだったように思う。
日本では「マリー」のキャラ人気が非常に高いのだが、「おしゃれキャット」という作品自体のの人気は低いそうな。
確かに「マリーグッズ」の充実ぶりに比べて、「ダッチェスグッズ」が見当たらない・・・。

「メンタルが鋼」すぎてちょっと魅力に欠けるのもわかるんですが・・・。
でも、それは非常にもったいない、「クラッシック」と「ジャズ」の織りなす「楽しいサントラ」
美しい絵画のような世界観。(「101匹わんちゃん」「王様の剣」「ジャングル・ブック」と引き続き、ラフ画調の描写も特徴的)
物語構成など、特に「わんわん物語」と比較すると、非常に興味深い点も多いので、ぜひ「犬派」の皆さんにも見ていただきたい作品だ。
個人的には今作の結末のほうが好みでもあるので、ぜひオススメしたいと思う。
そして、今作が教えてくれるのは、どんな苦境でも、常に「平常心」「いつもどおり」
そのメンタルを維持するのが、ピンチの局面を打破するのに大切なのだ。
そんなメンタルのあり方も、今作で学ぶことが出来た。
というわけで、「よもや、よもや」
またも面白い作品に出会えて満足させられた「総チェック」となりました。

まとめ
- 「わんわん物語」「犬派」の皆さん、「ネコ」いかかがですか?
- メンタルは常に平常心、それが大切!!
ということで、今日も読了ありがとうございました。
また「総チェック」記事でお会いしましょう!