映画評 評論

【映画記事】徹底解説「ローマの休日」は「恋愛映画」なのか!?

2020年4月21日

映画を見て「面白かった」「面白くなかった」だけでは勿体ない!

との思いではじめました、このブログ。

第一回は「ローマの休日」のご紹介をしようと思います!

前身ブログを含め、「映画批評ブログ歴 5年
とまだまだ未熟ですがよろしくお願いします!

こんな方にオススメの映画

  • 少女の成長を見届けたい方
  • 「古い映画だから」と未見の方
  • ここに訪れた、すべての方

この記事を読むと

①「ローマの休日」鑑賞のポイントがわかる!

②「恋愛映画」と言うイメージが刷新、「少女の成長譚」としての魅力がわかる

③「休日で人生が変わる」と言う理由がわかる

「ローマの休日」について

基本データ

  • 公開 1953年(日本 1954年)
  • 監督 ウィリアム・ワイラー
  • 脚本 ダルトン・トランボ/ジョン・ダイトン
  • 出演 グレゴリー・ペック/オードリー・ヘプバーン 他

▼あらすじ▼

ヨーロッパ最古の王室の王位継承者、アン王女は、公務に縛られた毎日にうんざりして、親善旅行で訪れたローマの宮殿から脱走を図る。

そんな彼女にたまたま出会ったアメリカ人の新聞記者ジョーは、突如転がり込んだ大スクープのチャンスに俄然興奮。

王女と知らないふりをしてローマのガイド役を買って出た彼は、市外観光にはしゃぐアンの姿を同僚のカメラマン、アービングにこっそりと撮影させる。

束の間の自由とスリルを満喫するうちにアンとジョーの間い強い恋心が芽生えるが・・・。

YouTubeムービーより抜粋

注意

ここからはネタバレも含んで物語を解説します!

「少女」が「王女」になる物語

「叶わぬ恋」を描いた「恋愛映画」であるということは否定はしない

前述したように、確かにこの作品で「恋愛」は大きなテーマである。
某国の王女というアンと、アメリカ人新聞記者ジョー。

彼らは身分が異なりすぎていて、いくら二人が男女としての距離が近くなろうとも、そこには「報われない恋」「叶わぬ恋」という「悲劇性」という側面を常に「孕み」続けている。

「悲劇性」や「報われない恋」であるが故に、胸を掻き立てられる。
確かにそういうものを見て心を動かされることはおおいにある。
「ローマの休日」という作品は、だからこそ「恋愛映画の大傑作」として紹介され続けている。

ちなみに「身分違いの恋」という映画や小説などの、
物語として「主流ジャンル」に押し上げたのが今作品だと言われているよ!

このような面から見ると「ローマの休日」は「恋愛映画」であるという紹介は間違ってはいないのだ。

しかし、僕はこの映画はそれ以上に「普遍的」なテーマを描いていると思っている。

身分違いの恋」というテーマを物語の主流に押し上げたのは今作である

「恋」それが叶わないとしても、得るものがある

それは「恋」を通じて、例えそれが「叶わない」としても、それが人間の成長に繋がること、その「尊さ」を描いているという点だ。

何も、こんな「身分違いの恋」という経験は、誰もができるわけがない。
(逆にこんなこと経験できる人いるんですか!?笑)

だけど「恋」をして、それが叶わなかった。
という経験は誰しもが持つことだと思う。

「恋愛」が「うまくいかなかった」
それが果たして無駄なことなのか?

アンとジョーの「恋愛」はうまくいくはずのないものだ。
だがその経験がアンを成長させるのだ。

今作でそこにきちんと言及をするシーンがきちんと用意されている。
それは二人がデートで訪れる「祈りの壁」での出来事だ。

もしも、これから「ローマの休日」を鑑賞するなら
「祈りの壁」のシーンは要チェックだ

例え叶わぬ恋愛でも、その経験にも意味があることを描いている

人を愛する喜び、失う悲しみがアンを変える

この作品の時代設定は「第二次世界大戦」の傷跡が残る頃だ。
そもそもアン王女は「EU」(物語内で組織名などの言及はされていないが)の設立のために、ヨーロッパ諸国の訪問をしている。

「祈りの壁」では、多くの戦没者の家族・恋人・友人が、壁に向かい手を合わせ、その死を悼んでいる。

アンはジョーを愛した。そこで人を愛するという意味を知った。
だが同時に「祈りの壁」での光景を目にし、「愛しる者」を失う「悲しみ」を学ぶのだ。

そこで彼女は「自分に課された使命」に目覚めるのだ。

アンはジョーを愛することで、愛する者を失う悲しみを知る

「王女」として「アン」は悲劇を終わらせることができる

彼女は自分の仕事。

つまり、それまで嫌で嫌で仕方がなかった公務が「EU」という「悲劇」を二度と生まない組織作りに「大きな影響」を与える、そのことに気づくのだ。

それは他の誰にもできない、「王女」という自分にしかできないことだ。

他の誰でもない「アン」という存在だけがそれを成し遂げられる。
そのことに気づくのだ。

しかし、それは同時にジョーとの恋は叶わぬ物になるということでもある。
元々、「叶わぬ恋」だ。
だが、例えそうであっても割り切れぬ思いもある。

だが、彼女は自分で「王女」として世界から悲劇を無くそうと立ち上がる。
イヤだとわがままをコネまわしたアン。
だがそのイヤな仕事こそが、「世界のため」になることに気づいた彼女は、自らその人生を選び取るのだ。

王女になることで「愛する者を失う悲劇」を終わらせることが出来る、
だから、アンは自分で「王女」になる人生を選びとる

少女は王女に・・・

アンは、少女から王女なる。

ここでのオードリー・ヘプバーンの変貌ぶりは「見事」という他ない名演だ。

わがままをコネまわす序盤。
ジョーとのローマ市街散策では、まだまだあどけない少女の顔をしていた。
だが、この決意後の変貌ぶりには驚かされる。

そして物語のクライマックスとなる記者会見。
「王女」として会見に臨むアン
「新聞記者」として出席するジョー。

2人は周りに悟られないように、赤の他人として最後の邂逅をする。

今生の別れを惜しむ二人。
そこでのジョーの態度はもう粋の一言につきる。

だが、この「別れ」すらもアンにとっては成長の糧でもあるのだ。
「別れ」というものを、そしてそれが「死」というものであってはならない、それを胸に刻むための。

「別れ」が悲劇の「死」にならない世界を願い、アンはジョーと「別れる」

アンが「休日」で得たもの

この映画のタイトルがなぜ「ローマの休日」なのか?
もうわかった方も多いのでは。と思います。

この「休日」は文字通り「休み」

激務に疲れ果てたアンが、その縛りから解き放たれ、ささやかな「休日」を謳歌する。そういうい意味だ。

その「休日」で彼女は「恋」をして、そして「大きな学び」を得たのだ。
そしてそれを、自分の生きる使命だと理解するのだ。

アンがこの「休日」で得たのもの、
それは「自分の生きる意味」だ

不意に訪れる「学び」の時

人生で「何か学ぶ」時。それは不意に訪れる。
どういう経験が、それぞれ各人に「学び」を与えるのか、それはわからない。

今作品ではそれが「恋愛」から生じ、それが「人生」にとって大切な「学び」になった。

「休日」という時間。
そんな時間が「少女」を「王女」へと変えるキッカケになった。

僕らの人生においても、こんな大恋愛は出来ないとしても「休日」に起こる出来事。
それが人生をより良くし、「生きる意味」を教えてくれるキッカケになるやもしれない。

そんなことも起こり得るということに、気づかせてくれる映画だと言える。

今作を振り返って

ざっくり一言解説!

「休日」で人生が変わることもある!

バカみたいなことを言ってるんだけど、これって案外重要な事じゃないかな?

まとめ

この作品は少女の成長譚として、非常によく出来た作品だ。

そしてやはりオードリー・ヘプバーンの魅力にあふれている。

彼女無くしては成立しない作品であるし、彼女はモノクロであるにもかかわらず輝きに満ち溢れている。
まさしくスーパースター! 
その凄みを十分味わえる作品だ。

ちなみにこの映画、主演はオードリー・ヘプバーンではないんですが・・・

主演のジョー演じる、グレゴリー・ペックの渋い魅力。
なんと言ってもクライマックスの粋な振る舞いは言わずもがな。


そしてその友人であるアーヴィング。彼も最後「スクープ」にして大金にするはずの「写真」を「ローマの思い出に」とアンに差し出すシーンでの人間味溢れるシーンが印象的だ。

演じるエディー・アルバート。初見時は「こいつはきっと、悪いやつだ」
とちょっと悪そうな顔を見て思っちゃいましたけど、いい人でしたね。

とまぁ「映画」としての面白さは言うに及ばず。

やはり「恋愛映画」として、今でも多くの影響を与えているという点でも素晴らしい作品というほかない。

いかがだったでしょうか?
「ローマの休日」見たくなったんじゃありませんか?

今作のまとめ

✅アンは人生初めての休日で「生きる目的」を知り、未来を”自ら”選び取った

というわけで、読了お疲れ様でした!
また次の記事でお会いしましょう

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